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发表于 2011-7-13 17:53:18
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ホラー です…
「…ねぇ」
「…ねぇ」
「え?」
奈津実は振り返った。
誰もいない。
そこには、いつもの夕暮れの帰り道があるだけだった。
夕日の中に、立ち並ぶ団地。
遠くには、買い物帰りの親子や、自転車で遊ぶ子供たちが見えるが、そばには誰もいない。
じゃあ、誰が声をかけたのだろう?
奈津実は寒気を感じて、コートの襟を寄せた。
そう言えば、この団地は飛び降り自殺が多発していると聞く。
「…ねぇ」
まただ。
奈津実はキョロキョロと辺りを見渡した。
すると、団地の屋上、自殺防止フェンスの上に人影があるのを見つけた。
夕日の逆光の中でも、小さな女の子の影だとわかる。
女の子が、フェンスの上に腰をかけて座っているのだ。
「あぶない!」
とっさに叫んだ奈津実は、助けを求めて辺りを見回すが、やはり近くに人はいない。
奈津実はすぐに、女の子のいる棟に向かって走った。
団地は5階建てで、エレベーターが付いていた。
すぐさまエレベーターに乗り込み、『R』を押す。
焦らすようにゆっくりとエレベーターが閉まり、上がっていく。
屋上に着き停止したエレベーターから飛び出すと、奈津実は目の前の鉄の扉を押し開けた。
屋上。
正面のフェンスの上に、女の子が向こうを向いて座っているのが見えた。
夕日の中で、おかっぱ頭の後ろ姿が見える。服は、赤いワンピースのようだ。
「ちょっと!」
奈津実は聞こえる程度の大きさで、そう声をかけた。突然な大声は危険だと思ったのだ。
すると、
「…ねぇ」
と声が聞こえた。
あの声は少女の声だったのだ。
「声、かけてくれたんでしょ?ここから」
そう言いながら、奈津実はゆっくりとフェンスの少女に近づいた、
「…ねぇ」
少女の声がする。
「そう、上からそう声をかけてくれたのよね?」
奈津実は問いかけたが、少女は振り返らずに何かを喋っている。
フェンスまであと5歩ほどの所まで来た。
「……ねぇ」
「なに?そこじゃ聞こえないわ。こっちに来てお話しましょ?」
あと4歩。
「…ぇ……ねぇ」
「なに?ね、降りてきて」
あと3歩。
フェンスは大体胸の高さくらいだろうか。
その上で少女は足をブラブラさせて、独り言をつぶやいている。
「……え……ねぇ」
あと2歩。
奈津実は声をかけるのを辞め、静かに少女に近づいていく。
「…えも……ねぇ」
あと1歩。
もう手が届く。
奈津実は、素早く両手で少女の左腕を掴んだ。
その奈津実の手を少女が掴み返す。
くるりと少女が振り向く。
少女の顔の右側は、グシャグシャに潰れていた。
唇の無い口が大きく開く。
「おまえも、しねえぇぇぇぇぇぇぇ!!」
驚くヒマもなく、奈津実の体はフェンスを乗り越えて真っ逆様に落下し、地面に叩きつけられ、スイカのように頭蓋骨が炸裂した。
「警部、やっぱり上にも遺書は見つかりませんでした」
「遺書の無い自殺が、今年だけで15件か…いくらなんでもなあ」
「他殺でしょうか?」
「でも、一人で団地に入って行ったのを目撃した奴がいるんだろ?」
「ええまあ」
「…ねぇ」
「ん? お前なんか言ったか?」
「いえ、なにも?」
出典:ほらほらホラーが,やってくる…
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