民法判例
落語の独演会で居眠りした客を退席させるのは、客の「聞く権利」を侵害するものなのか。
立川談志さんの落語独演会で、客席の最前列中央部に座っていた客が、落語の最中に居眠りを始めた。
談志さんは「やる気がなくなった」といって中断。
その客は主催者側の求めで退席させられたが、客は「プライドを傷つけられた」として、主催者側に10万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。
判決は「主催者側の対応は社会通念上妥当」として、被告の全面勝訴だった。
判決理由の中で「居眠りによって演者の意欲をそぎ、演芸会続行において重大な障害となってしまうような場合は、退出などの措置を取るのはやむを得ない」としている。
ある演芸評論家は、「居眠りそのものが悪いというより、居眠りによって他のお客に迷惑をかけてはいけないということではないか」と、客席のマナーのあり方について述べている。