売春防止法について「買う側」への罰則を視野に入れながら見直す議論がスタートした。そのなかで、日本に住む男性の約48%が、これまでに1度は性風俗産業のサービスを利用したことがある――。東大などのチームが行った8千人規模の調査で、こんなデータがある。【写真】やめられぬ性風俗「向こうも仕事」売春防止法改正は「関係ない」 調査は2022年7月、20~49歳の男女4千人ずつ計8千人を対象にオンラインで実施。日本における性の健康と性的行動の実態把握が主な目的で、分析結果は23年、国際学術誌「The Journal of Sex Research」に掲載された。 性産業のサービスの利用について「生涯で利用したことがある」と答えたのは男性で48.3%、女性は4%だった。 男性が最もよく利用するサービスは、ソープランド(30.6%)、ファッションヘルスやデリバリーヘルス(27.1%)、ピンクサロン(19.5%)だった。 調査を行った現・聖路加国際大学の坂元晴香客員准教授(公衆衛生・国際保健)によると、スウェーデンで行われた同様の調査では、生涯に性産業を利用したことがある割合は16~84歳の男性で約10%、女性は1%未満にとどまるという。また別の調査で、英国で過去5年の間に性交のためにお金を払ったことがあると回答した男性は3~5%で、諸外国と比較しても日本の利用率は高い。 日本での性産業の利用率が高い背景として、坂元さんは「性産業へのアクセスのたやすさ、多様なサービスが存在することや、法的な位置づけがあいまいである」ことを挙げ、「西洋諸国に比べて利用することに社会的スティグマ(負のレッテル)が低いこと」と指摘する。