【ど】 辞書には 『〔接頭〕1 名詞?形容詞?形容動詞、時には動詞の上にも付いて、ののしる気持をこめる。近世以来の上方の俗語で、現在も関西方面を主として用いられている。「ど根性」「どしぶとい」「どあつかましい」など。どう。 2 名詞や形容詞の上に付いて、まさにそれに相当する意であることを強調する俗語。「ど真ん中」「どぎつい」など。 国語大辞典(新装版)小学館 1988』 と載っています。 「ど真ん中」のことを東京弁では本来「まん真ん中」と言うそうですが、今では「ど真ん中」と言うほうが一般的なようです。 【例】 「?行くが~、男の~、ど根性」(テレビアニメ「巨人の星」の主題歌から) この「ど」は喧嘩をするときに罵倒する言葉として非常に便利な接頭語です。 「このどあほ。どたま(頭)かち割るぞ」 東京弁で「このバカ。頭割るぞ」と言われても全然迫力がなく、怖くもなんともありません。 喧嘩には関西弁が有利だと思いますが、広島弁なんかもちょっと怖いですね。【いちびる】 辞書には 『〔自ラ四〕できもしないのに、りきんでする。また、調子にのってふざける。*随?癇癖談‐上「むかし人はかくいちびりたるわれがしこをなん力みあひける 国語大辞典(新装版)小学館 1988』 と載っています。 調子にのってふざけるというよりも調子にのってはしゃぐと言ったほうが近いかも知れません。 【例】 「おまえ何いちびってんねん」 名詞は「いちびり」です。「び」にアクセントが来ます。 関西人には「いちびり」が多いような気がします。大人の場合は一種のサービス精神でしょうが、子どもの「いちびり」は天性のものでしょうか。それとも関西人の子どもは小さい頃からサービス精神が旺盛なのでしょうか。 多分、吉本新喜劇の影響なども大きいのではないかと思われます。【しょぉもない】 辞書には 『(「しよう」が「しょう」と発音され、「性」の字を当てることもある) 1 たわいもない。ばかばかしい。わけもない。*浄?妹背山婦女庭訓‐二「性(シャウ)もない子供のいふ事、取り上げて下さりますな」 2 つまらない。くだらない。 国語大辞典(新装版)小学館 1988』 と載っています。 「しょぉむない」と発音されることもあるようです。私は「しょぉもない」と発音します。アクセントは「も」にあります。 【例】 「何しょぉもないこと言うてんねん」 「しょぉもない」ことばかりする人を「しょぉもないことしい」と言います。 私の場合、最初から「しょぉもない」ことをしてやろうというつもりは全くなく、どういう訳か結果的に「しょぉもないこと」になってしまうのですが、「しょぉもないことしい」と言われても仕方がないのかもしれません。 |