泉に水を飲みにきた一匹のアリが、水中に落ちておぼれそうになった。近くの木の上でこれを見ていたハトが、葉をちぎって泉に投げ下ろしてやった。アリはその葉に這い上がって助かった。 すると、今度は鳥刺し(鳥を捕る人)が餅竿(もちざお)でハトを捕まえようとした。そこへ先ほどのアリが近づき、鳥刺しの足に噛みついた。そのため鳥刺しが手にしていた竿が揺れて、ハトはその場を逃れて事なきを得た。 【教訓】 情けは人の為ならず。 白髪がちらほら見え始めた中年男が、同時に二人の女に求愛しました。一方は若い女で、もう一方は年増女でした。 年増女は、自分より若い男に言い寄られたのが恥ずかしく、男が訪れてくるたびに、黒い毛をごっそり抜きました。一方、若い女は、年取った男の妻にはなりたくないと、白髪を見つけ次第、片っ端から抜いていきました。 こうして、二人に毛を抜かれ続けた男は、あっという間にハゲ頭になってしまいました。
【教訓】 あちら立てれば、こちら立たず。 |